この花は九州大学病院(地元では九大病院・九大といわれている)内に咲いている花である。私はこの花に随分と励まされた。そして、退院へと導いてくれた花でもある。
というのも私は何故か・・意味も分からず九大の「心療内科」に約4ヵ月間、入院させられていたのだ。入院していても「仕事に行かねばならい」「幼稚園に行かねばならない」の気持ちが強く、頭はボーとしているのに意識はしっかりしていた。
「帰りたい、幼稚園に帰りたい」の一心だった。主治医から「しばらく、仕事から離れて頭を休めましょう」と言われたが【幼稚園】が頭から離れなかった。
毎日、毎日カウンセリングを受けるにつれて私の思考力はゼロだということに気づかされた。
若くして幼稚園を設立した私は「トップとはこうあらねばならない」という思いだけが強く、幼児教育にとって一番大切なことが全然見えてなかった「こうあらねばならない」の気持ちに私自身が支配されて前に進むことができなくなっていた。
入院3ヶ月を過ぎた頃、一旦、退院してまたすぐ入院生活が始まった。が、2回目の入院はそんなに過酷なものではなかった。主治医に外に出てみたいと頼んで看護師が車いすを押して外に連れて行ってくれた。
一面に咲いている「サツキ」の花が、青空が、風が、流れる雲が、空気が万物の自然が私に元気をくれた。
「外に出ただけでこんなに幸せを感じることができるなんて」すべてに感謝だった。その感謝の気持ちをもって退院することができた。
うつ病・・きっと、治りますよ。たった一人の私の病気の治療に携わってくださった方々への感謝を忘れずに、心安らかに、十二分の休養をとって「あるがままの自分」を大切にしていけば完治する病気です。必ず心に明るい光りが飛び込んできてくれますよ。
焦らないで自分の時間を大切にしていきましょうね。