Vol.310
2022.10.04
☆彡。。・・10月・神無月・一瞬の出来事・・。。☆彡

 学年ごとに分散して行った運動会も終わり、野山を駆け抜けていく風の足跡に秋の訪れを感じている。今から深くなっていくこの季節と共にまた一歩、一歩、一歩と歩いて行きたいと思う。

運動会が終わった次の日、いつものようにカーテンをサーとあけた。朝、5時48分、山を、その周りを真っ赤に染めた朝焼けの太陽と雲が私の目に飛び込んできた。「わぁ~!これが自然だ」と、しばし眺めていた。というよりも魅せられていた。
ところがその朝焼けがじわじわ、じわじわと真っ黒い雲へと変わっていった。
わずか10分足らずであんなに真っ赤に燃え上がっていた太陽が雲に呑みこまれてしまった。辺りは真っ暗な闇のような様をていしていった。

明と暗にビックリしたがこれは人生にも当てはまることだな・・と思った。当園の開園までが地獄のような日々だった。第二次オイルショックで資材が手に入らないしセメントも手に入らなかった。サッシュ枠もなくガラスも手に入らなくて、2月、3月になっても園舎が立ち上がらなかった。

保護者からは「園舎はいつ出来るんですか?」「もし駄目だった他の幼稚園を探します」と心配の電話がかかってくる。建設業者も必死になってあっちこっちに手配をしていたがいい返事はなかった。

やっと2月末頃から24時間体制での工事が始まった。それでも立ち上がったのは入園式当日の朝方だった。ワックスをかけていたので大型の扇風機をフル回転させワックスを乾かしての「第一回目の入園式」に臨むことが出来た。

最初は順調に進んでいた工事。オイルショックのために大きく計画が狂ってしまった。どんどん膨らんでいた私の夢はどん底に突き落とされた。苦しかった。

今日の朝焼けの太陽、真っ赤に燃えた雲が一瞬にして暗い世界に呑み込まれていく様をみて「油断大敵」という言葉が脳裏をかすめた。これからの「幼児教育」も何が起こるかわからない。気を引き締めて歩いて行きたいと思った。