Vol.282
2021.08.01
☆彡。。・・猛暑日続出の八月・・。。☆彡

心なしかセミの鳴き声が減ったような気がする。短い寿命の中で必死に子孫を残そうとするセミに愛着を感じている(が・・あまり好きではない)

猛暑日ではあるが私の部屋の窓ガラスは緑のカーテンに覆われている。
朝顔の花が、大きな葉っぱが、風に揺れては涼しい風を運んできてくれている。
猛暑日続きではあるが緑のカーテンが揺れるとやはり清々しさを覚える。
突然秋風を見たような気になる。

その中を赤とんぼがス~イ、ス~イと飛んでいる。大きな目玉をクルクル回しながら。この赤とんぼをみるとお盆が近づいてきているのを肌で感じる。小さい頃母が「赤とんぼが飛び始めたから、おじいちゃん、おばあちゃんが帰って来る準備をしているよ」と、話していたことを思いだす。

今は赤とんぼをみると両親も帰ってくる準備をしているのだろうな~と思うようになった。昔はお盆になるとそれぞれの家に大きな提灯を軒先にかかげて先祖様を迎え入れていた。子どもたちは小さな提灯にろうそくを灯してお墓まで先祖様迎えに行っていた。

全部、紙で作られた丸い提灯。揺らしたり、燃えたりすると先祖様が帰る道がわからなくなるからね・・と念を押されるように言われていた。今思えば提灯が燃えてやけどをしないようにの注意だったかもしれないが「先祖様が帰り道がわからなくなるからね」の方が風情があるかなと思う。

昔のお墓は今のお墓と違って各々一軒づつのお墓でお墓の周りはそれぞれの家の提灯の灯かりで賑やかだった。子ども心に綺麗だなぁ~と思って手を合わせていたことを思いだす。

何故かこのお墓の周りにはオニユリノ花が群生していて、灯かりにともしだされるオニユリノの花は不気味なほどに真っ赤に光を放っているようにも見えた。この猛暑の中、やはり咲き誇っているオニユリノ花。猛暑に負けずに咲き誇っていてね。そして、先祖様を迎え入れてね・・と手を合わせた。