Vol.276
2021.05.01
☆彡。。・・雑草に教えられたこと・・。。☆彡

幼稚園の屋上に上がってみた。目の前の公園の青葉、若葉が春の風に吹かれて空高く、高く、登っていくような錯覚を覚えた。春の日差しがそうさせたのか・・私が子どもたちが龍のように天高く空高く駆け回って世界一元気な子に育って欲しいと願っているからかなぁ~と何とも言えない不思議な気持ちになった。

空を見上げ、園庭で遊んでいる子どもたちに目をやると元気いっぱい遊びまわっている。特に砂場は大賑わいである。穴を掘ったり、トンネルを作ったり、水を運んでくる子、団子つくりに真剣に取り組んでいる子など色々と役割があるようだ。「人生のすべては幼稚園の砂場で学んだ」という本のことを思いだした。

たかが砂場、されど砂場である。子どもたちの社会性がこの砂場の中で構築されているのだと思った。大切な、大切な砂場。砂の入れ替えにも細心の注意をしている。これからも砂場遊びに目配り気配り心配りをしていきたい。そして、子どもたちの友だちつくりにも注目をしていきたいと思う。

そして、屋上の芝生に目を落とした。えっ?と驚いた光景がそこにあった。コンクリートの上に芝を張っているのだが、その芝を突き破るようにして草が生えている。何の草だろうと触ってみた。ちょっとザラっとした感触だったのでイネ科かなと思ったがよくわからなかった。俗にいう雑草だろう。

じわっと芝をめくってみた。コンクリートの上にしっかりと根を張っていた。水も土もなくコンクリートのわずかな隙間にしっかりと根を張っている。それでもって何事もないかのように風にゆらゆらと揺れている。

水も土も養分もないところに根を張って子孫を残そうとしている姿に感動した。
私なら「こんなところに根を張っても無駄だ」とさっさと諦めて別のとこに移動していると思う。が、自分で動くことが出来ない種子。きっと、風に運ばれてきたのか、鳥が運んできたのであろう。諦めずに子孫を残してねとコップ一杯の水をかけて屋上を後にした。
次の日も、次の日も雑草に力をもらいに行った私である。