♬~はるがきた はるがきたどこにきた やまにきた さとにきた・・~♬
どの部屋からも子どもたちの歌声が聞こえてくる。「園長先生、春ってあったかいね」と、ある女の子が言った。えっ⁈この子って心が豊かなんだと思った。なんだかとても嬉しくなってギューと抱きしめた。「園長先生、くすぐったいよぉ~」と言って走って行く後ろ姿に、春の太陽も笑っているように見えた。
みんながコロナのことを忘れて無邪気にニコニコ笑える日がきっとくる!そんな気がしたわずかなひと時であった。
今年も近くの「宮地嶽神社」に学業祈願をお願いした。神社の方から当園に出向いてくるということをきいて一安心した。作られていく神棚(祭壇)をみながら、コロナの関係で5月中旬からしか登園出来なかった年長児がもう卒園の時を迎えていくのだ・・と思うと申し訳ない気持ち(コロナで休園せざるを得なかったこと)と、それでも成長してくれた喜びでいっぱいになった。
年長児が真剣な顔で入場してきた。「一年生になるんだ」という意欲が、覚悟が伝わってきた。そして、神職に合わせて二礼・二拍手・一礼をする姿は本当にたくましく「元気な一年生になるんだよ。友だちをたくさん作るんだよ。勉強も頑張るんだよ」と念じた。きっと、胸を張って卒園していってくれると信じている。
その学業祈願をしてくれた神職は当園の「卒園生」である。祈願が終わると
「園長先生、懐かしいです。嬉しかったです」と思い出話に花が咲いた。その卒園生を担任してた職員がまだ園に勤務している。これも本人はとても嬉しかったようで「僕はよく幼稚園を抜け出して園の前の公園で遊んでいました」と幼稚園の頃のことを懐かしそうに話してくれた。