Vol.175
2016.05.24
☆彡。。・・69年間の人生の中で・・。。☆彡
 私と【美和台幼稚園】との出会い・・大学を卒業してよそ様の幼稚園に就職して3年目の時にその園の園長先生に「あなた、幼稚園をやってみない?」と言われたのがきっかけで【美和台幼稚園】の設立となった。

その日から44年の年月がたって今日の【美和台幼稚園】と私がある。たった3年の・・ましてや担任の経験しかなかった私。幼稚園の設立なんて何と厚かましいことか。よく右も左もわからない・・といわれるが私の場合は右・左ではなく、前も後ろも斜めも上も下も・・全部がわからなかった。振り返れば反省の日々だった。その44年の年月の中で、我が人生において一番の後悔、悔いがまだ心の奥深くに残っている。それは・・当園で出会った【全盲の子】のことである。

初めて全盲の子を預かる・・ということで不安、心配もあったが、毎日この子と触れ合い、お喋りをする中でその不安、心配が吹っ飛んでしまった。
この子の事については何十時間と話しても時間が足りないことばかりなので
今回は私の中に未だに消えない後悔の念の事を話したい。一泊二日の「キャンプ」について保護者と話をした時だった。私は胸を張って「大丈夫よ。しっかりと預かるからね」と自信たっぷりの言葉が私を打ち砕くことになった。全盲、そして儀眼・・最初からわかっていたことであるが、夜、寝る時に儀眼を取り出して、朝、その儀眼を綺麗に洗って元に戻してあげる・・ここを知らなかった私。「お母さんに出来て私に出来ないことはない!」と思ったが・・無理だった。儀眼を取り出すことが怖くて出来なかった。手が震え【】が震えて出来なかった。

医師から「儀眼を入れたまま寝せて、朝、メヤニがたくさん出ると思うので目薬を多めにさして、人肌くらいのお湯で綺麗に拭いてください」と指示をもらった。朝、顔を、目を綺麗に拭いてる時・・「何で、何で儀眼を取り出すことが出来なかったのか!」と今でも自分に腹がたつ。偉そうに「幼稚園でのお母さんになる」と決めて預からせてもらった私。落ち込んだ・・って、ものではなかった。これが今でも悔やんでも悔やんでも取り返すことが出来ない私の大きな後悔の念である。この後悔を土台としてどんなことにでも挑戦をしてより以上に【みわだいっこ】たちと関わっていけるように、そして、子どもたちが【主役】をモットーとして【幼児教育】の道を歩いて行きたいと思っている。これが【全盲の子】から教えてもらった私自身の【幼児教育】と思うから。