Vol.170
2015.12.27
☆彡。。・・さようなら・2015年・・。。☆彡
 2015年・・後わずかな日にちを残して新しい年・・2016年にバトンタッチをしようとしている。新しい年はどんなドラマが待っているのか広がっていくのか楽しみに新年を迎えていきたいと思う昨今である。

私にとってこの一年は「新園舎」に新しい息吹を吹き込む一年だった。子どもたちがもっている「ありのままの心」保護者がもっている「喜び心」職員がもっている「育ての心」みんながもっている「成長の心」地域の方から寄せられる「期待の心」これらを日々の行動で園舎に吹き込み、歴史の一ページが歩きだしていくことに必死だった。しかし、歴史なんてものは一夜にして出来あがるものでもなく私一人で作り上げていくものでもない。逆に焦り過ぎて空回りばかりをしていたような気がした。もっと、もっと頑張らなくてはもっと、もっと上を目指して歩いていかなければと自分を叱咤激励していた。でも、高望みをすればするほど焦りの【】に暗雲が立ち込み前には進めなかった。

そんな時、満3歳児のクラスの子が「園長先生、ボタンがしまらん」と言って私に制服をみせた。「こうして、こうして穴の中にボタンを入れるんだよ」と手を取りながら二人でボタンをとめていった。しかし、練習してもしてもうまくボタンがとまらない。何で出来ないのかじっとみているとその子は左利きだった。私はその子の背中に回って後ろから両手を持って何回も何回も練習した。やっと自分で出来た時その子は振り向いて「ニコッ!」と笑った。私は「ギュー!」と抱きしめた。ことばはなにもいらなかった。何だかその子の体が熱く感じた。「やったー!」とでも言いたげな顔をしていた。

たった一個のボタンをとめるのに随分と時間をとったような気がした。その子は途中入園だったのでまだ制服が新しくボタンホールもちょっときつかった。それでもクラスの子と同じように制服を自分で着ようと一生懸命だったに違いない。焦っていた私はその子に教えられた。何でも自分でしようと思わず出来ない時は誰かの助けをかりてもいいんだということを。常日頃に「誰かのお世話になって誰かのお世話が出来る人になりたい」と思っているくせに大事なことを忘れていた。やっぱり子どもって素晴らしいということを再発見させてもらった。この仕事・・幼稚園の先生の仕事が出来ることに今更ながらに【大感謝】の一年だった。「急がば回れ」の諺のように一日、一日を大切にして土台作りに精進していきたいと思う。一年間【ありがとうございました】来る新年が皆様に【】をもたらしてくれることをご祈念申し上げます。   =永島=