Vol.168
2015.11.30
☆彡。。・・少年院の子と犬の訓練・・。。☆彡
 ある少年院のことがテレビで放映されていたのでちょっと手を止めてテレビをみた。放映の内容は「犯罪を犯した少年に犬の訓練をさせて更生への道を見出す」ということだった。非行に走った少年に犬の訓練をさせて果たして更生への道が開かれるのだろうかとも思ったが少年と犬の【】が通じ合っていけばきっと更生への道は開かれると、ある種の期待感をもってテレビをみていた。しかし、この犬は捨て犬だった。捨て犬は人間に対して警戒心が強く信頼関係も中々築くことが出来ない。犬も【】を開かない。ましてや非行に走った少年も中々【】を開こうとはしない。一旦、少年院に入って更生が認められて外に出てもまた犯罪を重ねて収院。また更生して外に出てもまたまた罪を犯して収院の繰り返しとなるそうだ。
少年院・・再犯・・再再犯。そして、また収院。本人の意思の弱さもあるだろうが周りの目もあるのかも知れない。非行に走る子・・周りの人(特に親)に褒められた経験、認められた経験がほとんどないそうだ。怒られる、叱られる、評価も低いとなればどうしても非行に走ってしまうのかも知れない。

さて、その後の訓練に話を戻そう。訓練を任されて犬と一生懸命に向き合う少年。大体48日間ぐらいで約20種類位のしつけが求めらる。我が家の愛犬も「待て、伏せ、ついて(飼い主の傍にピタリとつくこと)その他のしつけ」に奮闘したものだ。それらを身につけさせるには、根気強く、根気強く続けていかねばならない。非行に走った少年にとって【根気強く】というのは何よりも難しいことだそうだ。
それでも【根気強く・根気強く】訓練をしていく。やがて、少年と犬の間に少しずつ、少しずつ信頼関係が生まれてきた。【】が通じ合うようになってきた。すると少年の【】に変化がみられるようになってきた。
学校へ行きたい」「大学へ行くにはどうしたらいいか」「訓練士になりたい
トリマーになりたい」という【】が湧いてきたのだ。犬と向き合ううちに、「犬が自分を待ってくれてる」「犬が自分を必要としてくれている」今だかつて経験したことがない「達成感」「充実感」「責任感」が沸々とわいてきたのである。罪を犯して少年院に収院されて行き場がなかった少年を犬が救ったのである。誰かに必要とされる喜び、誰かの役に立ちたいという思いが犬の訓練を通して叶ったのである。確実に【】を叶えるにはまだまだ沢山のハードルを越えねばならないと思う。社会に負けずに自分に負けずに犬との間に生まれた絆を心の支えとしてこれからも頑張って欲しいとテレビに向かって祈らずにはいられなかった。頑張れ~!テレビの中の君。