Vol.167
2015.10.31
☆彡。。・・楽しいこと・・一日に3個 ・・。。☆彡
 若くして思わぬことで幼稚園の設立となった私。右も左もわからないままの経営者である。何がわからないのかそれさえもわからない毎日だった。こんなに一生懸命に頑張っているのに何故保護者は文句を言ってくるのだろう
何故何故の毎日だった。子どもたちは楽しそうに幼稚園にやってきて、楽しそうに遊んで楽しそうに帰っていくのに何で文句ばかりを言ってくるのだろうと、不思議でならなかった。
それでも文句を言われても開園当初は怖いものなんてなかった。若さゆえに突っ走ることも出来た。また若さゆえに失敗もたくさんあった。それでも【失敗は成功のもと】と胸を張ってあっはははと笑い飛ばしていた。しかし、経験を重ねていけばいくほどに【怖さ】がわかってきた。悔しさがこみ上げてきた。苦しさ、悲しさ、辛さが襲ってきた。と同時に病にも見舞われた。私の幼稚園人生終わりと辞めることも幾度となく考えた。ベットに横たわって・・このままを迎えることが出来れば言い訳無しで幼稚園を辞めることが出来る・・辞めたい、辞めたいの日々が続いた。そんなもんもんとした時を過ごしながらふと病院の天井をみながら細い管から流れ落ちる点滴の液を見た時に、私は苦しい、辛いこと、悔しいこと、悲しいことばかりを考えている自分を見たような気がした。私の腕を通してポトン、ポトンと落ちてくる点滴。私の病を治そうとポトン、ポトンと落ちてくる点滴。私を助けようと駿府の狂いもなく落ちてくる点滴の液。それを見た時に何故か自分の生き方が、考えが悪い方に悪い方に向いていることに気がついた。「私ってこんなに駄目な人間だったのだろうか」「私が歩いてきた人生って嫌なことばかりだったのだろうか」私は子どもたちからもらった感動、楽しい出来ごとを思い出してみた。あんなこと、こんなこと、そんなこと・・色々なことがいっぱい浮かんできた。子どもたちと一緒に遊んだこと、歌ったこと、キャンプで沈みいく大きな夕陽をみて何故か子どもたちと一緒に万歳と叫んだこと・・涙が込み上げてきた。楽しい思い出にいっぱい包まれた。と同時に【幼稚園の先生を続けてきてよかった】と雨があがってパァ~と晴れていくように私の心はビックリするように広がっていった。 その日から私は悪いことではなく【いいこと、楽しいこと】を一日に最低3個、見つけていこうと思った。子どものこと、職員のこと、保護者のこと、自分のことも。それからというもは誰をもの悪い所が見えなくなってきた。こんなにいいことがある。こんなに楽しいことがある。気持ちが心が安らぎを覚えていくのがわかった。今でも一日3個の楽しさを見い出していくことを続けている。時には数え切れないほどの楽しさが私を包んでくれる。誰にでも優しく・・は、無理かもしれない。でも無理と思った瞬間にできなくなる。自分に出来る精一杯の優しさでこれからも接していきたいと思う。頑張れ永島 美智子。