昼間は解体工事の現場に入ることが出来ないので夜こっそりとフェンスを乗り越えて現場に何回忍びこんだことか(笑)現場の中は真っ暗であったが怖いと思ったことはなかった。壊されていく・・ガタガタになった園舎にそ~っと触れてみると園舎が話しかけてくるような錯覚に陥った。「大丈夫・だいじょうぶ・大丈夫」と笑ってくれているような気がした。園庭の桜の木がザワザワと揺れては「新しい幼稚園に生まれ変わるからね」と私を慰めてくれているような気もした。この桜の木は当園の第一回の卒園生が卒園記念として残していってくれたものである。
解体されていく園舎・・どの園舎も、どの園舎も一生懸命!建てたものである。数知れない思い出が残っている園舎が無残にも壊されていく。その様を見るのは辛かった。悲しかった。私の体を切り刻まれていくような気がした。そして、園舎がぜ~~んぶ無くなった。涙・なみだ・涙・かな?と思ったが涙とは裏腹に私の中には今まで以上に思い出が鮮明に残った。そして、よ~し!次の思い出つくりも楽しむぞ!という気持ちに変わっていた。未来に向かって走り出す私を見た瞬間でもあった。と同時に子どもたちが大きく羽ばたいて行く様を見た瞬間でもあった。
い~っぱい!遊ばせてあげたい。遊びの中からしていいこと、悪いことを身につけさせていきたい!混沌とした今の時代に立ち向かっていける子どもたちを育てていきたい!という思いが沸々と湧きあがってきた。
・心身ともに 健康で 強い子 元気な子 明るい子
・自分で考え 自分で判断し 自分で行動できる子
そして、最終的に【生きる力】を養っていけるようにしたいと思っている。