春、3月、弥生・・巣立ちの時を迎える時がやってきた。毎年、同じように送りだす巣立ちの時ではあるが、何回経験しても卒園生からもらう【感動】が違う。みんなそれぞれの個性をもって巣立って行ってくれる。この時ほどに『幼稚園の先生』を続けてこれてよかった!と思える時はない。44年間の幼稚園の先生としての歩みを支えてもらったことに【感謝】である。
私は幼稚園の先生になりたい・・と思ってこの職を選んだ訳ではない。大学の求人掲示板に「婦人警察官」募集という文字を見た時に「私にはこの職しかない」と思ったのを今でも覚えている。しかし、諸事情で駄目になり仕方なく選んだのが「幼稚園の先生」だった。あの時・・もし、警察官の職を選んでいたら今日の私はいないし、美和台幼稚園=永島 美智子もなかったであろう。
今はこの道に進むために警察官が駄目になったのだろうと思う。逆にいえばそれにも【感謝】である。
大きな団地のど真ん中にある幼稚園、隣には小学校、保育園、病院、歯科、公園が目の前にあり抜群の環境に囲まれた幼稚園。園児数も順調に伸びていった。が、団地の完成と共に園児数が減少していった。慌てた。落ち込んだ。立ち上がれなかった。辞めたい!私には園長なんか向いてない。「幼稚園の先生」になりたくてなったのではないからこんな結果が出たのだ!の逃げ道を作っていた。言い訳をしていた。前回も書かせていただいたが・・その時が誰もいない人里離れた山奥に隠れてしまったのだ。
死にたい!の一言だった。それでも今日があるのはやはり子どもたちからもらう笑顔であり、元気であり、明るさ・・何といっても子どもたちがもっている素直な心、きれいに澄んだ青い目で微笑み返しをしてくれる純な子どもたちの心だった。それと私の持ち前の明るさだったのかもしれない(厚かましいが)
為せば成る 為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり。
幼児教育一筋に生きると決めたからには、その目標に向かってしっかりと自分の足で、自分の道を歩いていきたいと思う。今まで歩いて来た道を大切にしながらも、これから歩いて行く道にもっともっと磨きをかけて歩いていきたいと思う。
そして、健康で 強い子 元気な子 明るい子。