☆彡。。 春・はる・春。。☆彡
五月晴れのような空に、最後の桜の花吹雪が散っている。もう、季節も葉桜の季節へと移っていく。いつものことながら時の流れの早さに右往左往している私がいる。四十数年の幼稚園の先生としての経験ではあるが、入園してきてくれる子どもたちの社会性が、毎年、同じとは限らない。同じ年齢の子どもたちが入園してくれるのではあるが、その年によって微妙に違っているように感じる。例えば、泣く子が多い年と、そうでもない年・・すぐに走りまわって遊ぶ子が多い年と、そうではない年・・色々、あるような気がする。そのたびに右往左往するのは、まだまだ、私に経験が足りないことを意味している。幼稚園の先生・・って、本当に奥が深くて、重要で、かつ、いかに大切な仕事かを認識させられる新学期である。
しかし、こんなに遣り甲斐のある仕事が出来るなんて・・有難いことである。
先だっての『入園式』で「こんにちは。覚えてありますか？」と、ニコニコ笑いながら話しかけてきた保護者いた。「たっちゃん？」私の答えは早かった。
当園の第一期生の子・・保護者だった。「たっちゃんは、いつも砂場で遊びよったねぇ〜！」私の頭には４０年前のたっちゃんが、いつも砂場で遊んでいた姿が、パ〜！と、広がっていった。
たっちゃんは驚いていた。そして、感動していた。我が子を、自分が卒園した幼稚園に入園させることが出来ることに喜びを感じていたのに、私が顔をみただけですぐ「たっちゃん」と、わかったことに驚きと感動を覚えたという。私にすればあたりまえのことだったが・・覚えてもらっていた・・ということに【感動】してもらえるなんて・・有難いことである。こんな時に【幼稚園の先生を続けてきてよかった】と、心底思える瞬間でもある。
そんな中、本日、元当園の第二期の職員から電話がかかってきた。『もう、４０年になるんですねぇ〜！私、美和台幼稚園で働かせてもらったことを誇りに思っています。自慢の私の幼稚園です！』と、電話で堂々と話してくれる職員の弾んだ声。嬉しかった！とても嬉しかった！ついつい、涙があふれて声にならなかった。【ありがとう！あなたたちが美和台幼稚園の歴史を作ってくれたのよ】
受話器をもちながら私は手合わせていた。第一期生の子、元職員からの電話・・
【みんなに愛される幼稚園】・・【美和台幼稚園を育てていこう】私の決心は新たになった。最後の花吹雪を見せてくれた桜の花・・花は散ったが次の命の新芽が、葉桜の季節を迎えて、来年は一回りも、二回りも大きくなって、また綺麗な花を咲かせてくれることだろう。私もあなたたちに負けないように、一回りも、二回りも大きくなって【美和台幼稚園】を、心優しい花園の子どもたちがたくさん集まってくれるような幼稚園に育てていくからね。