Vol.093

2010.10.05 Up

☆彡。。・・思いのままに・・。。☆彡

 山口の美祢市まで行ってきた。私にしては生まれて初めての一人運転での遠乗りだった。一人で大丈夫だろうか・・無事に目的地にたどり着くことができるだろうか・・不安だったがナビに頼りながら何とか目的地にたどり着くことが出来た。美祢市で高速を降りてからの目的地にたどり着くまでのあいだには・・色々な懐かしい風景が飛び込んできた。

あぜ道に延々と咲き乱れる真っ赤な彼岸花、畑一面に輝く黄金の稲穂、そして、風に優しくゆれる秋桜・・コスモスの花、夏を思いっきり飾ったであろうヒマワリの花、熟して実が落ちそうになっている山ゴボウの実・・不安だった私の心を幼き頃見た風景が安心感へと導いてくれた。

それにしても懐かしい風景だった。昔・・どこにでもあった日本の風景だった。
車で一瞬にして通り過ぎるにはもったいない風景だった。私は車を止めた。
両手を広げて大きく息を吸った。が大きく膨らんだ。愛犬のしょうちゃんも
ぐ〜んと背伸びをして大きく息を吸った。
風景に見入っている私の横で鼻をクンクンならしていた。きっとしょうちゃんも気持ちがよかったと思う。

「しょうちゃんおいで」私は駈け出していた。嬉しそうに私の足にまつわりつきながらも私を追い越しては戻ってきて・・戻ってきては、追い越しながら走り回るしょうちゃん。その姿に私の幼き頃を重ねて見ていた。日本の風景・・やっぱりが落ち着く日本の風景・・この風景を残したいなぁ〜と思うのと同時に「私は日本人なんだ」と思ってはクスクスっと笑っている私がいた。
あまり多くはない家々を見渡してみると屋根瓦がピカピカと光っている。山間のこの町は雪が深いのだろう・・ということが想像できる。
そんな中・・急に雷が轟き雲行きが怪しくなってきた。急いで車に戻った。が、これも、日本の風景だった。
そういえば、学校からの帰り道・・急に雨が降り出し走って帰ったことがある。靴も服もびしょ濡れ・・まだ、舗装も何もない田舎道、でこぼこ道のあぜ道を走り抜ける。カエルが、へびが驚いて逃げ出していく。幼いころの思い出は数えることができないくらいにたくさんある。思い出がこんなに大切な『宝物』になるとは・・今の子どもたちにもたくさんのことを経験させて『心を宝物』でいっぱいにしてあげたい。それが私のである。