Vol.083

2010.01.25 Up

☆彡。。・・親 の 愛・・。。☆彡

 私の両親は一生懸命働く人だった。働いて、働いてやっと念願の運送会社を作り上げた。最初は二人で車の運転をしていたが、少しずつ運転士さんの雇用も出来るようになっていった。母も車の免許を取得した(女性ドライバーとして母は福岡県下で7番目の取得だった)
当時としては女性ドライバーは珍しく母と一緒に車に乗っているとみんなが振り返ったものっだった。そんな母が誇らしかった。
その母も今年で85歳になる。もっと、もっと元気で長生きして欲しいと願わずにはいられない。

私の手術・・・母には心配かけたくなかったので知らせずに手術を受けた。
手術が終わって何日かして母に電話を入れた。電話してしばらくすると病室のドアがノックされて母が入ってきた。私はビックリした。「お母さん!どうしたの?」大事な手術をお母さんに知らせんなんて!と叱られた。
久しぶりに母に叱られた。

私も4月で63歳・・・そんな年齢になっている私でも、母にしてみればいつまでも子どもなんだ・・と思った。(当たり前のことだが)母の優しさがしみじみと伝わってきた。ってありがたいものだと思った。

当時は、九大病院の旧診察病棟と新診察病棟の入れ替えのために、病院中がてんやわんやしてる中で、右も左も全然わからないように変わろうとしている中を、よく私の病室までたどり着いたものだとビックリと同時に嬉しかった。そして、これがなんだ!ということを強く感じた瞬間でもあった。感謝である。
しばらく、私の幼い頃、大学の頃、幼稚園を開園した頃のことを話した。
最初は「そうやったねぇ〜」と返事をしてくれていた母が途中から返事をしなくなった。そ〜と母の顔を見ると安心したのか、疲れが出たのかうつらうつらと眠りかけていた。
そんな母をみていると涙がこぼれて仕方がなかった。なんと親不孝な娘かと・・・
点滴のスタンドを押したまま下まで母を見送りに行った。私は外には出れなかったが、タクシーの窓から手を振って去って行く母の姿がまだ瞼に焼きついている。【親の愛】がこんなにもありがたく、こんなにも深いとは・・・!
園児の保護者もきっとそんな思いで私たちに子どもを託してくださっているということを忘れてはいけないと強く教えられた一日でもあった。