Vol.079

2009.07.01 Up

☆彡。。・・私の還暦祝い・・。。☆彡

 人生の大きな節目として「還暦」というものがある。赤い頭巾、赤いちゃんちゃんこ、赤い座布団・・還暦を迎えられたかたのお顔を拝顔すると、どなたもニコニコ笑顔、満面の笑みを浮かべていらっしゃる。その笑みには人生の誇りを感じる
還暦・・千支に十支と十二支があり、十支と十二支の組み合わせは60通り。
一巡りが60年となるわけです。この、自分の生まれた十支と十二支に戻った歳が還暦。還暦を本卦帰り(ほんけがえり)ともいい、あかちゃんに戻るという意味らしい。私の地域では還暦は子どもたちが祝ってあげる風習があるが皆様の所ではどうでしょうか。
年齢を重ねて当然のごとく私にも還暦の時がきた。これで私もお年寄りのお仲間入り。
あかちゃん・・子どものころの素直さに戻れる、戻ってもいいんだ・・なんて自分に都合がいいように思ったものだ。しかし、そのとき私は病院のベットの中だった。中々、退院許可もでず、もう還暦のことなど頭になかった。
数ヶ月が過ぎてやっと職場復帰できるようになった。そんなある日、職員が
「園長先生ちょっと保育室まで来てください」と私を呼びにきた。何事だろうかと二階の保育室まで走って行った。ドアを開けた瞬間クラッカーが鳴り響いた。と同時に「園長先生!還暦!おめでとうございま〜す」と大きな声で私の還暦を祝ってくれたのだ。ビックリする間もなく涙のほうが溢れ出た。感激の瞬間だった。年をとると涙腺が緩むと言うが、緩んだ涙腺ではなく【】から感激した涙だった。
赤いTシャツ、赤いソックス、赤いハンカチ、花束・・・これらを手にした時、手が震えたのを今でも覚えている。うちの職員は・・というよりもこの子たちはなんと粋なことをしてくれるのか。私は一人ひとりを抱きしめた。力の限り抱きしめた。この還暦祝いが私を大きく育ててくれたような気がする。大きくなりなさいと教えてくれたような気がする。
美和台幼稚園が大きな職場から、大きな家族になった瞬間でもあった。
私はこの子(職員)たちのお母さんなろう。園長ではなくお母さんになろう!
この子たちのすべてを包み込むことができるお母さんになろうと思った。
一日、必ず職員の良い所を終礼で発表し、褒めることを私の最大の仕事として毎日、「いいとこ探し」をしてきた。これからも職員の「いいとこ探し」をして、自分自身の内側も見つめていきたいと思う。
祝ってもらったから言うのではなく当園の職員は素晴らしい!私が自慢できる職員である。こんな職員に囲まれて仕事が出来ることに【感謝】である。