Vol.055

2006.09.14 Up

☆。。・・。。救われたひとこと〜!。。・・。。☆

一学期に子どもの骨折があった。担任が「園長せんせ〜い!」と血相を変えて飛び込んできた。私もビックリしたが、その子の手を見ただけで骨折だろうということが予測できた。すぐさま病院に行った。診断の結果、骨折の場所が悪いので手術をしたほうが早く治るだろうということだった。
  正直、言って「わぁ〜!どうしょう・・」と思った。でも、まずはこの子の骨折が早くよくなりますように!それが先である。天を仰ぐような気持ちで早期の回復を願った。今では元気いっぱいのS君。S君の笑顔に触れるたびに救われる。

その日の夕方、担任と一緒に病院に行った。叱られる(文句のほうが適切かもしれない)ことを覚悟して、重い足取りで・・・
病室に入ると痛々しいS君と、弟、ご両親様がいらっしゃった。
申し訳ございません・・・頭を下げながらも・・・よくあんな所から飛び降りる勇気があったねぇ〜!元気な証拠だよ。でも、痛かったね!と話かけると
S君は照れくさそうに「うん」とうなずいた。

そんなとき、お母様の「ひとこと」に、凄く救われたのを今でもはっきりと覚えている。
園長先生、もうそんなに謝らないでください。この子が元気な証拠ですから。私がこの子に飛び降りて、落ちた時の受身を教えてなかったから」とニコニコ笑いながらおっしゃってくださった言葉である。

今からわが子の手術を控えて、大変な時なのにこのお母さんはなんて素晴らしいんだろう!と思った。病室の空気がいっぺんで明るくなった。笑い声が響いた。横でご主人も笑ってあった。だからこのS君も活発で、元気いっぱいの明るい子なんだと思った。

私ならどうしただろう・・・
きっと相手(幼稚園)を責めただろうなぁ〜と思う。
こんな時の【ひとこと】は、相手を救ったり、助けたりする。また傷つけたりもする。何気なく使う言葉の端々にも気をつけなければ!と思った。
私はS君のお母さんに【思いやり】を教えてもらった。笑顔の素晴らしさも教えてもらった。今度はこの【ひとこと】を、私もみ〜んなに返していこうと思う。S君のお母さんのように!