Vol.023
2004.11.25 Up

今・ど・き・の・高・校・生!

 今の若い人は・・人の話を聞けない、何を考えているのかわからない、とか体力が低下している、学力も低下している・・・と言うことをニュースや新聞で見たり、聞いたりするが、今の高校生も捨てたものじゃーない!と実感して帰ってきた。この日は私自身が楽しかったし、嬉しかった、足取りも軽かった。中高生の嫌な事件・事故、足りないところばかりが報道されている中、笑顔、素直な心、人の話を聴く態度・・・を目の当たりにして、明るい日本を見出すことができた一日だった。
と言うのも、先日、とある高校の「進路研究会」に参加させていただいて高校生と直に話すことができたからである。
何十年ぶりかに教壇と名がつく場所に立たせていただいた。
黒板があって、チョークがあって、黒板消しが、机が・・懐かしい思いがした。
「起立・礼」この号令で、私が生きてきた57年をいっぺんで学生時代へと呼び戻してくれた。清々しくもあり緊張の一瞬でもあった。生徒をみて「あ〜、私もこんな時代があったのだ」と涙に似た感情がこみ上げてきた。
若いって素晴らしいなぁ〜!
その生徒の中に当園の卒園生がいた。「○○ちゃんじゃない?」「オゥー!幼稚園のときのことを覚えてる!」私も驚いたが、その子も驚いていた。たった名前を呼んだだけなのに、どよめきにも似た歓声があがった。教室の中の重い空気が動いた。
私は「進路研究会」のお話をいただいたとき、生徒が話を聞いてくれるかなぁ・・と心配していたのだが、その心配もいっぺんで吹き飛んでしまった。
それからは笑いあり、涙あり、手遊びあり、質問あり・・多分教室の中は明るかったと思う。私に与えられた時間はあっという間に終わった。話が終わると○○ちゃんが「先生、荷物を持ちます」と来てくれた。
「幼稚園のときのこと、覚えてる?」
今まで特に幼稚園のことを意識して思い出したことはなかったらしいが、今日の話を聞いて楽しかった!と言ってくれた。
高校生も中々やるなぁ〜・・頑張っているなぁ〜と思った。
そういえば中越地震で高校生が泊まり込みで「ボランティア活動」をしているではないか!泥沼化している家の中に入って片づけを手伝っている姿や、髭剃りをしてくれている高校生、お年寄りの足をさすっている高校生もいた。
「阪神淡路大震災で自分たちが助けてもらったから、今度は自分たちがお手伝いをする番です。」と胸を張って語っていた高校生。今どきの高校生も捨てたものじゃーない!私ももう一度青春をしたいものである。